来院のきっかけ
磯子区在住 40代女性 Sさん
本牧でお仕事をされていて会社帰りに寄れるところをとエキテンで探していて当院を見つけていただきました。
主訴としては口を開けるときに顎関節に痛みがあり開けづらい。実際に開けていただくと2cmも開けることができず舌が出せない状態です。しかも開くときに下顎が右に歪みます。
お話しを聞いていると、それ以外にも2年ほど前から右肩を後ろに回した時に肩関節にビキッと痛みが出る、右腰に痛みがあり右足に痺れまで出ているとのこと。すべての症状が右側に出ています。
検査
早速、検査させていただくと「骨盤に問題あり」とでました。左側の仙腸関節に歪みがあり左腸骨が後ろにずれています。
また、頚椎(首の骨)の1番にもずれがあり左側の横突起が前方に軸転している状態でした。
施術
まずはいつものように全身の関節、筋肉を調節し整えていきます。
次に、ブロックを使用し腰椎、骨盤の矯正を行いながら、かなり痛みの出ている右側梨状筋のコリを解放していきます。触診で腰椎4番がわずかに左に歪んでることも確認していたので、右足のしびれの原因は腰椎4番か梨状筋だと思われます。両方の調整を行います。
その後、頚椎1番の矯正です。
頚椎1番は非常に重要な骨です。頚椎全体に歪みがある場合、頚椎1番を調整するだけで、頚椎全体(頚椎は7つの骨で構成されています)をある程度整えることができます。下部腰椎(腰椎4番5番)とも関連しているため、腰椎にずれがある腰痛の場合、頚椎1番を合わせて調整することで腰痛の改善が早くなる可能性もあります。また、頚椎1番は頭蓋骨の後頭骨、側頭骨にも影響を与えます。顎関節は側頭骨に繋がっているため、Sさんのように顎関節に痛みがある場合、顎関節そのものより頚椎のずれが原因となっている場合が非常に高い確率であります。当然、体の土台である骨盤の調整は必須です。
そして、最後に頭蓋骨の調整を行い終了です。
Sさんの場合、1回目の施術直後から効果は顕著に現れました。
腰痛は軽くなったくらいですが、右足の痺れはなくなりました。右肩の痛みも軽くなり痛みの出ない可動範囲がかなり広がりました。そして顎関節に関しては、最初2cmも開かなかった顎が4cmほど開くようになり、舌も出せるようになりました。 この後の経過が楽しみです。
経過
2回目はお仕事の都合で1週間後となりました。少し間隔が空いたため症状の戻り具合を心配していたのですが、来院されたSさんはとても笑顔でした。
腰痛はまだあるものの痛みの具合は前回施術直後の状態を維持できており、右足の痺れは少し戻ったが痺れの度合い、頻度はかなり減っているとのこと、顎関節に関しては開けるときの右への歪みはまだあるものの、より開くようになり痛みもほぼなくなり食事も全く支障はないとのことでした。肩の痛みも軽い状態で維持できています。
検査させていただくと、「脳脊髄液の流れに問題あり」に移行しています。骨盤は安定しているようです。
前回の施術内容から骨盤矯正を省き、脳脊髄液の調整、自律神経のバランスの施術を追加します。
3回目はその1週間後、検査は「骨盤に問題あり」に戻っていました。これは悪い方に戻ったというよりも、最初の骨盤矯正の効果が1週間以上持続したということだと思います。
大抵の場合、骨盤矯正が1回で安定するということはなく、持続時間は2〜3日です。これを数回繰り返すことによって安定させていくのですが、Sさんの場合、1回で10日前後持続しましたのでかなり高い回復力をお持ちなんでしょうね。
症状の方は、顎関節に関してはほぼ問題なし、腰痛も軽くなっている、足の痺れは全く出ない、肩の痛みが軽いもののまだ気になるとのことです。施術しながら確認していくと腰椎の歪みはなく、梨状筋のコリもほぼなくなっていました。
4回目は2週間後でした。検査は全て陰性となりました。症状も全く問題ないとSさんは大口を開けて笑っていました。
全身の状態の確認と調整を行い終了です。
1週間に一度の施術の割にはとても早い改善となりました。
通常、患者様には最初の3回がとても大事で、2回目3回目は2日置きに来てくださいとお願いします。そうすることにより脳が身体の正しい状態を早く記憶するため改善のスピードが上がるからです。
しかし、大抵の方には生活や仕事の都合があり、なかなかその通りにはいきません。1週間ごとでも治らないわけではないのですが、若干回数がかかる傾向があります。
Sさんの場合は、Sさん自身が非常に高い自然治癒力をお持ちだったが故のスピード改善だったのだと思います。